次屋さんのミラノコレクションレポート②2008.11.10
■ミラノの女性たちに学ぶ「美人の条件」
9月22日のミラノコレクション当日まで、私は美術館のはしごをしたり、カフェ巡りをしたり、道ゆく人々の写真を撮って歩きました。中でも一番感動したのは、ミラノの女性たちがみな輝いて見えたこと。それは一体なぜだったのでしょう――私はその理由を次の4つにまとめてみました。
①姿勢の美しさ
②美のお手本をもつ
③ひとりの時間を楽しむ
④美の振り幅をあそぶ
【姿勢の美しさ】
とにかく、ミラノの女性たちは圧倒的に背筋がきれい。うつむいたり、猫背で歩いている人は一人も見かけませんでした。カタチには、心まで変える力があると言います。背筋を伸ばすことで、自信も生まれるのかも知れません。自分を信じて、自分のスタイルを貫く――道行く人一人ひとりの背中に「物語」を感じました。
【美のお手本をもつ】
ミラノには「いつか、ああなりたい」と思えるような素敵な大人の女性たちがたくさんいます。若い人たちにとって、美しいお手本が傍にいてくれることほど、美人への早道はありません。何歳になってもおしゃれを楽しむこと。母親になっても女性として美しくあり続けること。ミラノでは、人は年齢を重ねれば重ねるほど輝きを増していくのだという「美のDNA」が受け継がれています。
【ひとりの時間を楽しむ】
ミラノには、至る所におしゃれなカフェがあります。そこで「ひとり時間」を上手に愉しんでいるマダムたちの何と多いことでしょう! 一人で行動することは、自分と向き合うこと。そして、人の視線に磨かれていくということ。レストランで、一人で美しく食事ができてこそ、本物の大人の女性といえるのかも知れません。
【美の振り幅をあそぶ】
審美眼の聖地、ミラノ。この街では皆がシビアに、美に対する「物差し」を持っているような気がします。自分自身を俯瞰する鳥の目も、色を遊ぶ色彩感覚も、すべてはトータルなバランス感覚から。デニムも一流ブランドも自分流に楽しむためには「美の振り幅」を持つこと。人からどう見られるかよりも、自分がどうあるべきか――ミラノの女性たちは、自分のスタイル(個性)を知っているのです。
――このように美意識の高いミラノの女性たち。彼女たちのような「容赦なき美の審判員」に15年にもわたって愛され続けて来たアンテプリマだからこそ、日本が誇るトップブランドになったのでしょう。まるでミラノの女性たちの夢や憧れまでもが一緒に編み込まれているような、あの独特のきらめき感こそ、アンテプリマの愛すべきアイコン。
今宵、一年の中でも一際輝いて見える究極の美の祭典が幕を開けます。
【~③へつづく】